うつわの世界~大地の息吹を感じる料理とうつわ~
独活(うど)の甘酢漬けというシンプルなレシピ。盛りつけもさほど飾り立てず…というのは、この小ぶりながらも存在感あふれる鉢でのコーディネートを考えていたからです。
(このレシピの記事はこちら)
こちらは備前で修業し、茨城県で30年以上作陶している今野春雄氏の登窯焼締陶小鉢。このうつわは古くから火色がきれいに発色することで知られている琵琶湖南岸の篠原土をつかっているそう。全体的にころんと丸いフォルムながらも、縁は大胆に削ったかのように形づくられており、ワイルドなイメージさえあります。とはいえ、焼き締めならではの土のしっとりとした感触がしっかり伝わってくるのです。
酒器として合わせたのは、大西雅文氏の織部ぐい呑。丹波で作陶していて、土も丹波のものをつかっているとのこと。美しい緑色の大西氏の織部、そしてところどころ土の色が覗いている荒々しさに思わず見とれてしまいますね。
■取材協力・商品お問い合わせ
やきもの 長縄
http://www.naganawa.jp/