うつわの世界~じんわり伝わる土のぬくもり 鶴野啓司の茶碗~
黒と白の大胆な色のコントラスト、釉薬が流れている様(さま)、ダイナミックな刷毛目…ひと目でその存在感に圧倒された鶴野啓司氏の作品です。
鶴野氏は益子で活動されている陶芸作家ですが、このうつわは茨城の土を使用し薪窯で焼成しているそう。普段から、小石を取り除いたりなどあまり土を加工しないそうで、確かに小石が埋まっていたと思われる小さな穴がいくつか発見できます。
…と、ワイルドな描写がずっと頭の中をかけめぐっていたのですが、手にとってみるとふんわりとぬくもりが伝わってくるような気がしました。釉薬による表面の盛り上がりなのか、じつは真ん丸につくられていないからなのか、両手のひらにとてもしっくりくる感じがして、「これで毎日ご飯を食べたいな」と、ふと思ったのです。
■取材協力・商品お問い合わせ
ギャラリー宙(そら)
http://tosora.jp/
※このうつわを使用したレシピはこちら