うつわの世界~秋刀魚寿司 しっとりとした“和”のコーディネート~
和食の中でも有名な「寿司」。おもてなしの席やちょっと特別な日、色とりどりのネタが並ぶことがありますね。今回、RyoteiStyleJPでトライしたのは、メインの食事としての寿司ではなく、お酒のお供として。たとえば“縁側で月を眺めながら晩酌を”といったシチュエーションです。(「秋刀魚炙り寿司」のレシピはこちら)
まず、何の寿司にするか…では、秋刀魚を選びました。ですから色合いとしては渋め。そこで、皿は木曽志真雄氏の角皿で灰釉・鉄彩と、カラフルとはいわないまでもカラーの映えるものを選びました。
(このうつわの記事はこちら)
そして、晩酌の酒を注いだのは、鶴野啓司氏のぐい呑みです。皿の鉄彩の色と同じ、黒に近い茶色の作品をセレクト。ざらざらとした手触りが手指になじみ、これはお酒がすすみそうです。
さらに、寿司をいただくのに必要な醤油差しと小皿。醤油差しはぐい呑みと同系色の酔土子窯の鉄釉のものを、小皿は廣政毅氏の作品を合わせました。この小皿、醤油を入れると隠れてしまうのですが、判子で可愛らしい千鳥がほどこされ、その周囲は陽刻で模様がつけられているのです。
このように、かなり渋めなコーディネートが完成しました。決して艶やかではないからこそ、もしもモミジやイチョウの葉が舞い落ちてきたとしたら、それはそれで素敵な差し色になるに違いありません。
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ギャラリー宙(そら)
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