うつわの世界~山本亮平・現代に蘇る江戸時代の有田焼~
海外でも人気のある有田焼。その歴史を紐解くと江戸時代初期にまでさかのぼるとのこと。山本亮平氏のこの作品は、1600年代に最初に焼かれていた有田焼を再現しています。現在、有田焼はガス窯や電気窯で焼くことが多いらしいのですが、これは薪窯で焼いたのだそうです。
このうつわ、さらっと眺めると白い皿に見えるのですが薄く青がかっています。なめらかな曲線の藍の絵付の効果か、ツルツルとした手触りを想像させるのですが、土に混ざった不純物が見え隠れしているのがわかるでしょうか?
内側には他のうつわを重ねて焼いたと思われる跡が5つ。裏を返してみれば、釉薬(ゆうやく)の収縮によってできたちぢれが目に飛び込んできます。こんなふうにひとしきり眺めているうちに、有田焼のその歴史の長さもさることながら、薪窯で焼成されたが故の味わい深さにどんどん引き込まれていってしまうのです。
■取材協力・商品お問い合わせ
株式会社 一番館
東京店 GALERIE AZUR(ぎゃるりあじゅーる)
https://www.galerieazur.net/