うつわの世界~しっとり感を愉しむ粉引と骨董~
白身魚の鱸(スズキ)を笹葉で包んで焼いた料理。火を通すことで増す笹の香りは、夏の熱さで疲れた身体にふと涼風をくれるような気がします。
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深い緑の笹と鱸の白と絶妙にマッチしたうつわは、中里太亀氏の粉引の皿。かたちとしてはシンプルながら、表面の布目と浮き出た土の鉄分がモダンな表情を作り出してくれています。裏は釉薬がかかっておらず、こちらもまた違った雰囲気が楽しめますね。
ぐい呑は江戸中期の骨董だそう。もしかしたら当時は小鉢として使われていたかもしれないというこの作品は、写真で見るよりもその薄さと軽さに感動します。描かれている図柄は経年変化でくすんだ色に落ち着き、美しく渋みが増しています。
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