うつわの世界~雅(みやび)なるガラス芸術作品 玉田恭子~
30年以上ガラス作品を作り続けている玉田恭子氏のうつわ。ガラスの美しさもさることながら、その斬新なデザインに驚いたり感動したり。
デザインは最初にイメージをかためておいて、あとは作りながら試すとのこと。試作につぐ試作で、完成に至るまでにいわゆるボツ作品となるものがいくつもあるのだとか…。
そんなこだわりのこちらは、見とれてしまうほど透明感のあるうつわ。少し深さがあって、脚もついています。「鴨川の流れ」というタイトルがつけられており、川の流れや泡をイメージしたのだとか。大小のガラスの気泡は、どうしても水の泡のように思えて、何度かうつわを揺らしてしまったほどです。
もうひとつの作品は、貝のサザエをモチーフにしたというこちら。表側は白を基調にくるくるっと渦模様が描かれています。裏に返すとまばゆい青と金と銀、そしてダイナミックに巻かれた脚の飾りの部分は、いったいどうなっているのか?と、それこそ穴があくほど眺めてしまいます。
見れば見るほど奥深いこのデザイン。聞けば、うつわのタイトルは「彼方」。サザエをモチーフにしているものの、裏側は宇宙もイメージしているのだそうです。
色といいかたちといい、どちらも圧倒的な存在感を放つ玉田氏のうつわ。とはいえ、お料理をのせればとてもしっくりと合い、作品ひとつひとつに込められた思いもまたとても興味深いのです。
■取材協力・商品お問い合わせ
玉田ガラス工房
http://www.glass-flow.com/
※このうつわを使用したレシピ その1
※このうつわを使用したレシピ その2
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【玉田恭子 硝子展】
2017年8月30日(水)~9月5日(火)
日本橋高島屋 6階美術工芸サロン
東京都中央区日本橋2-4-1
TEL:03-3211-4111