うつわの世界~個性あるかたちの皿たち。モダンと歴史に思いを馳せ“和”にひたる~
鯛の薄造り(刺身)を、大輪の花のように盛りつけた皿。そして、これを晩酌にするための小皿。和のモノ(食)と和のモノ(うつわ)にこだわった組み合わせです。
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メインとなっている角皿は中里花子氏の作品。表面に見えている模様は布をあててつけたものだそう。やわらかな白を引き締めるかのように、縁に出ている茶は鉄の釉薬の色。このコントラストと布目効果か、とてもモダンなイメージです。
さて、料理を美味しくいただくための小皿。薬味をのせているのは、中里太郎右衛門窯のもので『唐津陶片豆皿』と名付けられた陶片。…といっても、昔々の窯のそばに落ちていた本物の陶片ではなく、小皿をつくりあえて欠けさせたもの。欠けた部分にも釉薬がかかり、高台もあるのです。
ポン酢の皿は源右衛門窯の作品。『染付梅地紋富士山型手塩皿』という名のとおり、世界遺産となった富士山をモチーフに、梅の模様が施されています。そして、この皿もじつは古伊万里のオリジナル(骨董)があるのだそう。
最後に酒を注いだぐい呑みも同じ源右衛門窯。つくりとしては上記と同じで、描かれている動物は、今年の干支の犬(戌)です。
様々なかたちの4つのうつわが揃いましたが、メインの角皿がシンプルがゆえの存在感で、小皿の個性をほどよくひきたてるような、そんなコーディネートになりました。
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