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うつわの世界~白と黒とプラスα 中里太亀のモダン~

唐津焼の中でもシンプルかつモダンなデザインの作品をつくっている中里太亀(なかざとたき)氏。粉引(こひき)の皿と、白の化粧土をポイントにつかった片口とぐい呑みをご紹介します。

この3つの作品に共通するのが、模様のように見える数多の黒い点々。これは土の鉄分がしみ出てきたもの。窯の中で白い化粧土を飛び越えてできたデザインが目を引きます。

そしてご覧いただきたいのは皿の真ん中を通る線状の部分。これは絵付で塗られた白色ではなく、釉薬(ゆうやく)のかけ方でつくられたそう。
最初に皿の半分をマスキングして釉薬をかけ、次にそれをはずしてもう半分に釉薬をかけると…2回とも釉薬がかかった部分が白く浮き上がるという仕組み。そう聞いて触れてみると、確かにこの部分が少し盛り上がっています。

 

片口は外と内側に刷毛でぐるっと化粧土をつけ、ぐい呑みは内側と外側上部に化粧土がかけられています。ぐい呑みの底は真っ青に色づけられています。

どちらも横縞が気になるところですが、片口は刷毛目、ぐい呑みはヘラでつけられたものなんだそうです。

そう、この片口とぐい呑みの縞模様、ところどころ薄いピンクというかオレンジ色になっているのがわかるでしょうか? 縞に沿って綺麗に色がついていて、まるで計算したかのようなのですが、これはすべて窯の中の偶然だそう。こういった偶然が作品のモダンさを演出しているような、そんな気もするのです。

■取材協力・商品お問い合わせ
株式会社 一番館
東京店 GALERIE AZUR(ぎゃるりあじゅーる)
https://www.galerieazur.net/

※このうつわを使用したレシピはこちら

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