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うつわの世界 ~たたらづくりの備前焼 金重剛(かねしげたけし)の長皿~

スパッとした切り口の細長い板皿。これは“たたらづくり”といって、轆轤(ろくろ)を使わず、ひとつの塊の粘土をスライスしてつくるのだそう。

触れてみると、角はなかなかの鋭さ。備前焼にしては濃いめの色になるまで焼成されていて、そのために入ったと思われるヒビもたくさん。色のムラもワイルドさが垣間見えたりしますね。

それなのに…といったら失礼かもしれないのですが、そのシンプルな形ゆえか、ひたすらに焼きしめられた粘土から、ぬくもりがじんわり伝わってくるのです。

ちなみに、この皿はかなり横長に見えますが、たとえば秋刀魚を焼いてのせるには少し足りません。しかし、お刺身やチーズなど、食材または和洋食問わずに引き立ててくれそうではあります。独り占めして楽しむのもいいですが、お客様が集まるテーブルでも、他の皿やお料理と共にさりげなく美しく存在してくれるような気がします。

※このうつわを使用したレシピはこちら

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